ユーザー体験を最優先にしたSafariの新機能

「気をそらす項目を非表示」の画期的な仕組みとは

Safariの「気をそらす項目を非表示」機能は、ウェブページ上の邪魔な要素をユーザーが手動で選択して非表示にできる点が特徴です。広告に限らず、サイトの構造によって目障りと感じる部分をピンポイントで消すことが可能です。これにより、ユーザーは自分にとって最も重要なコンテンツだけを集中して閲覧できるため、より快適なネットサーフィンができます。

広告よりもコンテンツ重視の時代へ

ウェブ広告があふれる現在、ユーザーはコンテンツに集中することが難しくなっています。
「気をそらす項目を非表示」機能は、広告よりもコンテンツそのものを重視した体験を促進することが期待されます。ユーザーは情報過多の時代に、重要な部分に焦点を絞ってウェブを楽しむことができ、広告主にとっては新しいコンテンツ設計の工夫が求められます。

自分だけの快適なウェブ環境をカスタマイズ

「気をそらす項目を非表示」機能は、ポップアップや不要なリンク、警告メッセージなども非表示にできるため、ユーザーは完全に自分好みのブラウザ環境を作り上げることが可能です。これは単なる広告ブロックを超え、ある意味、ユーザーがウェブ設計に参加するような意味でもあるかもしれません。

一般ユーザーの声

インターネット広告の煩わしさと削除機能に関するアンケートを独自に実施しました。
（調査元：100人アンケート）
調査は2024年9月23日に実施され、101人（男性:44人 女性:57人）の回答を収集しました。

下記のアンケート調査のレポートはPDFでダウンロードいただけます。
（PDF内のグラフを切り取って、記事内での引用なども可能です）

Q1. PCやスマホでWebサイトを見ているときに出てくる広告についてどう思いますか？

（選択肢）
a. 非常に嫌なので全て無くなって欲しい
b. 嫌なのでできる限り出てほしくない
c. そこまで嫌ではなくたまにクリックする
d. 広告はあって良いと思っている

全体

男女別

Q2. わずらわしい広告を出している広告主（掲載されているWebサイトではなく）への印象は悪くなりますか？

（選択肢）
a. 広告主の印象が悪くなる
b. 広告主の印象がたまに悪くなる時もある
c. 広告主は関係無いのでほとんど悪くならない
d. 広告主は関係無いので全く悪くならない

全体

男女別

Q3. スマートフォンで広告を削除する機能が出たことについて、感覚を選択してください。

（選択肢）
a. 広告削除機能は使わない
b. 広告削除機能はあまり使ってみたいと思わない
c. 広告削除機能を試してみたいと思う
d. 広告削除機能を使う

全体

男女別

ユーザーのコメント

・スマホで出てくすサイトは主に不動産や漫画等だがどちらも全く興味がないし、検索も見たこともないのでいちいち煩わしい。またPCのWebサイトについてはとにかくどんな検索ワードであれアダルトサイトやアダルト漫画の一部が表示されて本当に不愉快だし、子供を持つ親としてできるだけパソコンに触れさせてあげたい思いとは裏腹に、そういった広告のあまりの蔓延ぷりに触らせることができないので非常に腹立たしい。（女性/30代）

・スマホを見ながら食事をしている時に大きくアップされた汚れた爪の広告が出た時には本当に嫌になりました。 広告があるおかげで無料で閲覧できるサイトもあると思うのでありがたい事ではあるのですが、広告は一切なくなれば非常にありがたいですし、あるとしても不快になるようなものはやめてほしい思いです（男性/50代）

・いきなりでてきたり消えなかったりでイライラするし、もううんざりです。 自分に関係ないのもあり、不快だなと思ってます。 ある程度なら理解できますが、やりすぎると本編がわからなくなり時間がかかるのでやめてほしい。（女性/40代）

・様々な広告が埋め込まれている事によりwebページの読み込みが遅くなるのが迷惑に感じます。しかしそれは広告主やサイト運営者の意図もあるためまだ理解しますが、突然に動画が流れる広告は非常に迷惑で、広告内容だけでなくその出演者への印象も悪くなると感じます。（男性/40代）

ウェブ広告の新たな挑戦と機会

広告業界にとっての新たなアプローチ

広告業界は、ユーザーが広告を見ない自由を手にした時代に直面しています。従来のバナー広告やポップアップ広告は敬遠されがちであり、効果が薄れてきています。「気をそらす項目を非表示」機能の登場は、よりユーザーに寄り添った広告設計やコンテンツ連動型の広告を考慮する新しいアプローチが必要です。

見せ方の工夫が今後のカギ

ユーザーの声を見ても、従来の一方的な広告表示は、ユーザーの反感を買うことが多くなっています。
そのため、広告業界は「気をそらす項目を非表示」のような機能に対応し、広告の「見せ方」を工夫する必要があります。ユーザーが積極的に興味を持つようなインタラクティブな広告や、ユーザーに合ったコンテンツと自然に融合した形での表示が今後の成功のカギとなるでしょう。

真の価値を提供する広告の必要性

ユーザーが広告を避ける一方で、広告自体が有益であればクリックされやすくなることは事実です。そのため、単なる商品の宣伝ではなく、ユーザーにとって価値のある情報を提供する広告が求められています。「気をそらす項目を非表示」の登場によって、広告業界は改めて「真に価値ある広告とは何か」を問い直す必要に迫られています。

ユーザーとプラットフォームの新しい関係性

Appleが提供する「気をそらす項目を非表示」機能は、単なる広告ブロックではなく、プラットフォーマーがユーザー体験を重視したWebサイト設計をすることを促す意図もあると思われます。
WebメディアやSNSの運営者、プラットフォーマーは単純な広告による収益ではなく、ユーザーの意図に沿った課金や収益の仕組みを作っていくことが重要となってくるでしょう。

iPhoneでの「気をそらす項目を非表示」機能の設定方法

iPhoneのSafariでWebページの閲覧中に気をそらすものを非表示にする
https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iph7778f2888/ios